連作の方が良い

前回、現行の慣行農法である化成肥料と農薬をつかう農法では土壌劣化が進み・・連作障害が発生することを取り上げた。

家庭菜園を始めてから18年経つが・・数年前から慣行農法の問題点(病気・害虫→農薬)にぶつかった。悩みながら試行する中で・・辿り着いたのが「菌ちゃん農法」だった。化成・有機肥料などの肥料を一切使わず・・野山にある有機物(枯れ木・枯れ葉・木チップ・籾殻・セイダカアワダチソウ)を使って野菜を栽培する農法だ。幸いにも畑の近くに森がある。「菌ちゃん農法」に必要な有機物がどっさりある。

菌ちゃん農法に切り替えて・・3年が経った。全てが上手く行ってはいないが・・手ごたえは充分にあった。一つの例として、「野菜は連作が良い」ことである。連作の良い例として、エンドウ豆(実・鞘)、ダイコン、オクラ、ニンニク、玉ねぎ、ジャガイモ、きゅうり・・などがある。土の中では・・その作物の根の周りに、その作物に相性の良い土壌菌が集まっていると思う。だから、「連作は続ける方が良く」・・年々良くなってくると思ている。慣行農法と全く逆の結果になった。

 

事例-1 実エンドウ
マメ科の植物は、根に根粒菌を持ち、空気中から窒素を取り込む能力を持っている。だから肥料は無くても土の土壌菌の力だけでも生育する。この畝で、この春 3年連続栽培中である。肥料栽培の頃に出ていた「うどん粉病」も・・ゼロではないが気にならない。

 

事例-2 ニンニク
昨年に続き・・2年連続無肥料で栽培中です。球根を入れる前に・・畝には完熟の有機物が入っています。カラスノエンドウが生えていますが、そのまま一緒に栽培して、勢が高くなったら半分に切ります。根は根粒菌を持っているので抜かないようにしています。過去には、「春腐れ病」など出ていたが、ここ2年は出ていない。収穫時の形も満足している。

 

事例-3 ダイコン
連作3年目で良い出来だった。種まきを3回に分けて撒いた(9/15 10/1 10/10) 9/15分の双葉に「ダイコンハムシ」が見られたの軽く殺虫剤を噴霧した。生育半ばで・・追肥を置いた。農薬も肥料も状況を見て使用している。(肥料量は普通の1/3程度)

 

事例-4 鞘エンドウ
写真は昨年の5月頃の収穫前の鞘エンドウである。無肥料・無農薬・不耕起である。凄い勢いで成長して収穫時は、脚立が無いと採れないほど大きくなった。今年も同じ畝に、苗を植えて順調に育っている。

  

事例-5 オクラ
オクラは2年連作したが、かなり好成績であった。葉に「青虫」は付いたが、捕殺レベルで被害は少なかった。毎年、収穫が終わっても茎を抜かずにそのままにして・・鞘エンドウの支柱にしている。畑の野菜は、基本的に根は抜かずに切って土に残している。この畝は、オクラと鞘エンドウを交互に栽培しているが、全て100点満点である。

全ての野菜を紹介していないが・・無肥料の栽培は「連作の方が良い」ことが解って来た。

なにか良い事ばかり話しているが・・この農法に切り替えて3年目のまだアマチェアです。試行錯誤中ですので・・話は半分で聞いてください。(笑)

有機物を使って野菜を栽培する農法は、菌ちゃん農法以外にも「炭素循環農法」がある。どちらも基本の考え方は同じで、畑の土の中の土壌菌を増やして「土壌菌によって野菜を育てる農法」である。有機物は・・土壌菌のエサとして大切な資材である。